2009年5月2日土曜日

Activist

5月になったというのに、外に出るとまだ息が白い。軽く季節感狂うよね。

今日は久々にSri Lnakaでの話を。ようやく1つ目のessayがある程度出来上がったので、次はSri LankaでのStudy Tripに関するessayを書く準備を始めたので、ちょっと振り返ってみよう、と。

なんと数えてみたら、Sri Lankaにいる間にmeetingを28コもこなしていたらしい。今日はその中から一番印象深かったものを。自分の性格だと思うんだけど、誰かと話をして、“この人はスゴイな~”って思うことってほとんど無いんだよね。でも1人、今回そういう人に会えたのでその時の話を。

特に自分の癖なんだと思うけど、人の話を聞いている時に、“この人の言っていることはまともか?”って考えながら、結構ツッコミを自分でいれながら聞く傾向にあるんだよね。別に疑ってかかって拒絶する気はないけど、“この人の考えかは自分とは違うけど、なんで違うのかな? どう考えてこの人はこの考え方に辿りついたのかな?”とかって。

ちょっと話はズレるけど、今回のStudy Tripの(別の)meetingで最も突っ込み所満載だったのは、Sri Lanka政府側の立場の人とのmeeting。正直、彼の説明に論理は無かったね(笑)今の政府の立場を(その場しのぎであれ)正当化できるのであれば何でも利用して主張するって感じで。その人の説明の中にすら相互に矛盾する考え方が混在していたし。ある意味“最も会話がし辛い部類の人”(笑)でも、彼のpositionからすればそうして自己正当化の主張をすることになったいきさつも分かる気もするけど。でも、分かるけど同意はできない(笑)

話を戻そうか。でも、今回会ったすごいな~って思えた人は、その人の言っていることが、ほぼストレートに納得できちゃったんだよね。女性の活動家(もうおばあちゃん位の歳だと思う)で、もともとは反政府運動で共産主義ゲリラで活動をしていたらしい。時が経って今は、NGOで一般の住民の政治参加を促進するように活動している人。その人が話していた会話の洞察力みたいなものに心惹かれたんだと思う。ここにチラッと書いてみようと思うんだけど、伝わるかな?(笑)

そうそう。もう1回だけ話を脱線してもいい? こうやって書く(元共産主義ゲリラの活動家を褒める)と“自分は左翼なんだろう”って感じで人を見る人がいるだろうけど、そう言う風に人を区分して見る考え方もあんまり意味が無い気がするんだよね。前に、自分が平和学を勉強するって話を友達とした時に“左より?”って話になったことがあるんだけど、なんでそうやって安易に人の考え方とかをstereo typeで見ようとするんだろ? まぁ、世の中の出来事をなるべくシンプルにして捉える方が簡単だから、だろうけど。でも、そうやって楽をして周りを理解しようとすると“本当の姿”を見失う気がするんだよね。だから、自分はそう言うものの見方はキライ。ついでに、自分は世界が仲良く平和であって欲しいと思うけど、個人的には自分は結構nationalistだと思うんだよね(笑)日本好きだし。仕事をしていた頃の口癖は、“(日本人をなめていると思われる)アメリカ人(の上司)に日本人の手強さを教えてくる!”だし。まぁ、これはただの嫌がらせ?、か(笑)そう。どっちの要素もあるのです。まぁ、分類しずらいけどね(笑)

まぁ脱線がさらに脱線した感もあるけど、(なるべく)先入観無く人の考え方を聞くのは大事だと思うんだよね。もちろん、自分がまったくneutral(中立)な立場で物事を考えているなんて全く思っていないよ。自分の考え方は、今までの自分の経験によって特定の見方をするようになっていて、その上で物事を理解している、ってのが事実。まぁ、自分の価値観・経験に基づく情報の取捨選択は当然のプロセスだから。時に、邪魔なものでもあるけどね。

さぁ、もとに戻ろうか。。。もう既にかなり書いているね。では、なるべく簡潔に。。。できるかな?(笑)そのミーティングで会った人の考え方でステキだと思ったのは:
・今のSri Lanka政府の方針(排他的なnationalism)は間違っていると思うけど、本質的な問題は政府ではなくて、普通の人があまりに政治に対して無関心なことにある。だから、ordinary peopleに政治に関する意識づけをして政治参加を促すことで、現状を変えなければいけない。
・democracyをこの(複数の民族・宗教が共存する)国で実現するには、政府がsecular governmentである必要がある。現状の政府のように宗教的要素(仏教)を前面に出すのは問題である。
・とは言っても、宗教の存在そのものを否定するわけでは無くて、人が生きる上で“支え”としての宗教の役割はSri Lankaでは大きい。だから、宗教はprivate spaceで重んじられるべきだ。
・現状Sri Lankaで優勢な仏教的な考え方(自らを守るためであれば武力行使も容認する姿勢とか)は、本質的な仏教とは異なる。本質的な仏教は、より哲学的で、democracy/pluralistic societyの価値観に近いものである。
・とは言っても、現状のSri Lankaでの仏教思想を、より本質的な仏教に変えることが、Sri Lankaでのdemocracyを実現するための必要条件であるとは思わない。
・人々の政治参加を教育を通じて促しはするけど、その先にどういった形のdemocracyがSri Lankaで実現されるのかは分からない。それは人々の判断に委ねればよい。
って。自分は彼女の言っていることの、現実と理想の絶妙なバランス感覚が好き。まぁ、他の人がどう感じるかは分からないけど(笑)

そうそう。この人がスゴイな~って思えたもう1つの理由は、頭の回転の早さだと思う。もちろんただレスポンスが早いだけでなくて、的を射た答えが返ってくるのはシンプルに“おぉ~”って感じ。なんか質問をしたときに、なるべくneutralな文章で質問をしたんだよね。つまり、“あなたはこれを悪いと思いますよね?”という質問形式(質問者の価値観(negative)が質問文に反映されている)ではなくて、“あなたはこれをどう思いますか?”ってタイプで。そうしたら、質問の最中に、“君はその質問をnegativeな意味で聞いているの?”ってすぐに返してきたんだよね。自分の意図は否定的なニュアンスになりそうなのをあえてごまかして聞いていた(相手がどう思っているのかを知りたかったから)のに。完全に読まれている感じが久々にしたよ(笑)

長々と書いたけど、こんな感じでこのミーティングはとても楽しかったよ。こんな感じの人が将来上司だったらいいな~とか思ったりしつつ。

ではでは。またね。
Tom