2009年3月18日水曜日

懐かしい

今はスコールが降っている。自分にとって、夕方に空が曇り始めて突然雨が降り始めると、それはなんとなく香港を思い出させる光景。そして、外の道路を通り過ぎる車がひっきりなしにクラクションを鳴らしているのは、東南アジア。かなり自分の過去にいた場所に影響されたものだけど、まぁ、記憶とか感覚ってそんなものでしょ。

Sri Lankaでの移動中のバスでヒマだったので、中国人の友達と話していて思ったことを:まぁ、ありがちな話で第2次大戦の話になったんだよね。別に言い合いでは無くて、お互いに相手がどう思っているのか知ってみたいって好奇心に近い会話だから、安心してね(笑)

友達:「日本の政府は、ドイツの政府とは違って、第2次大戦の罪をいまだに償っていない、って思う。」
T:「何をもって償っていないというの? 何度も政府として正式に謝罪しているじゃん。」
友:「それは、たぶんA級戦犯(東条英機)が靖国神社に祭られている状況を許容する日本政府を見ると、本当に謝罪する意思があるとは思えない。」
T:「政府として謝罪するというのと、A級戦犯の処遇って、ある意味別々の問題を無理矢理一つにこじつけていない?」
友:「いやいや。戦争犯罪者を靖国に祭るのはおかしい。だって、中国人なら神社が何を意味するか、くらいは分かるよ。(注:神聖なものを祭る場所ということ)」
T:「戦争犯罪者がいるとして、それを祭るのは問題があるってのは分かるけど、なぜ東条英機なの?」
友:「だってA級戦犯だよ? 人道に背く行為をした軍隊を統率していた人だよ?」
T:「人道に背く行為って、ハッキリ言ってどの国の軍隊も戦争の中では犯す問題だよね。もちろん程度(規模)の大小はあるけど。完璧に潔白な軍隊なんて戦争をする限りあり得ないよね。じゃぁ、根拠はA級戦犯? あんなの勝手に戦勝国が後付けのルールで裁いたんだから(法的)正当性がないと思うんだよね。極東軍事裁判を根拠に日本人を説得しようとしても説得力に欠けると思うんだよね。」
友:「あなたの言っていることは分かる気がするけど、なんか理性での判断で、感情が無いよね。依然として戦争犯罪者はやっぱり祭るべきではないと思う。」
T:「別に自分も戦争犯罪者であると確認が取れる人に関しては、祭るべきじゃないと思うんだよね。でも、その根拠がA級戦犯であるか? では価値がないと思う。いっそのこと、再度、誰が本当に戦争犯罪者としてその時点で存在したルール(捕虜に関する取扱とか各国の軍規)に基づいて裁かれるべきであったのかを再検討して、それに基づいて判断が行われるなら、自分は(特定の人を祭るべきではないというポジションを)受け入れるかな。」

って感じ。意外と答えの出ないテーマを話すことになるのかな~って思った(自分は無意味(心無く)に謝る気はないし、相手も引かないだろうな~って思いつつ)けど、意外と自分たちの中では次のステップに辿りついた感じがして意外だったので。まぁ、どうやって、戦争犯罪者を再分類するか? の実務をやろうとしたら、双方の主張・見解が異なるのは必至だろうけどね。まぁ、やみくもに現状のまま言い合いを続けるよりは、少しでも過去のreconciliationが進む方向で検討を始めてもいいんじゃないって気も。もう、60年以上も前の話なんだし。

さぁ、寝ようかな。

ではでは。またね。
Tom